天孫降臨の地 高原町を舞台にした“狭野神楽”の舞台裏をレポ!

2016.12.27
天孫降臨の地 高原町を舞台にした“狭野神楽”の舞台裏をレポ!

高原町に伝承される神楽の練習風景や珍しい舞など舞台裏をレポートします。

今回取材させていただいたのは、霧島のふもと高原町に400年以上にわたり伝えられてきた“狭野神楽(さのかぐら)”です。

高原町の神楽“狭野神楽”とは?

地割

狭野神楽は、高原の神舞(かんめ)のひとつとして、高原町狭野地区に古くから伝承されている神楽です。毎年12月第1土曜の夜から翌日の明け方にかけて、狭野神社の第2鳥居前で舞われ、多くの観客でにぎわいます。

ぴりっとした空気がただよう練習風景

神楽本番1週間前の練習を見学させていただきました。

これは狭野地区の子ども達が舞う“花舞(はなまい)”という番付です。

花舞

大人の舞を見ながら基本の動きを覚えていく子ども達。早い子では年長さんから参加するそうです。みな真剣な表情で取り組んでいます。

こちらは“踏剱(ふみつるぎ)”という舞。

中入 練習

この番付では、大人の持つ真剣の切先を子どもが握り、でんぐり返りをする場面があります。練習の間も、舞う子どもだけでなく、見守る大人の表情も真剣そのものです。

神楽に対する想い 岩下さんの場合

「今年初めて神楽に参加させてもらいました。見学して“かっこいいな”と思っていましたが、実際に舞ってみると、指先から足の先まで神経をとがらせて、メリハリをつけて舞うのが難しいなと感じています。早く先輩方に追いつきたいと必死で練習に取り組んでいます。」

岩下さん

神楽に対する想い 二宮さんの場合

「神楽は小学生の頃からずっとやっています。神楽は自分にとって1年に1度の楽しみです。祓川や高千穂など他の神楽を見ることもあるんですが、狭野には狭野にしかない舞もあって、そういったのがちゃんと伝わるような舞ができればと思っています。」

大神楽舞上げ

神楽本番前の大事な準備 狭野地区総出で神楽をサポート

神楽を舞うのに大切なのが、この“舞庭(まいにわ)”と呼ばれる舞台です。

舞庭

これは当日の早朝から、神楽保存会とともに地区の班長さん方が総出で組んでいきます。竹の切り出しや、舞台となるござを草のひもでくくる作業など、たくさんの工程を経てこの舞台が出来上がります。

ござ準備

この他にも、会食の食事準備など、舞うまでの準備を地区の方々が担っています。

いよいよ本番!狭野神楽を写真で紹介

狭野神楽は20以上の番付で構成されており、神事が行われた後、午後8時頃から最初の番付である“一番舞”が始まります。

一番舞

神師

狭野神楽の特徴のひとつが“真剣を使う舞”があること。狭野神楽保存会の久保田会長はこうおっしゃいます。

「すべてての舞でそうですが、極力昔の舞に近付けるよう努力しています。剣の舞では特に、指先や目の付け所など、必ず剣の先を見ておくよう、細かいところですが指導しています。」

面の舞

面の舞について、久保田会長にお話をうかがいました。

「面は全部で11種類あります。それぞれ違う表情を持つ面に合った舞といいますか、衣装や歌などの中身を理解して、面のイメージに合った舞をやろうと伝えています。」

踏剣

狭野神楽にしかないと言われるのが、明け方の午前5時に舞われる“御酔舞(ごすいまい)”。その名のとおり、片手に焼酎を持ち、舞の中で飲み干すというユニークなもの!

御酔舞

「オンパシッ」という掛け声とともに盛り上がる、知る人ぞ知る番付です。

高原町の神楽にかかせない“美味いもの”とは?

それはずばり“神楽そば”!

神楽そば

神楽そばは、神楽の開催に合わせ、周辺の家庭で振舞われているほか、舞庭近くの屋外でもいただくことができます。寒い中の鑑賞時に、そばのだしが身に染みて心も身体も温まります。

“楽しむ”ことを大事に 高原町の狭野神楽が目指すもの

「テレビなどない時代に、神楽は娯楽のひとつとして発展したんだと思うんです。その当時のことはわからないけれど、イメージとして“楽しく”やっていたんだろうと。見るほうも舞うほうもですね。そういったものに少しずつ近付けるようこれからもやっていきたいですね。」

そう久保田会長はおっしゃっていました。

神楽のおもしろさを改めて体感!高原町の狭野神楽

神楽 高原町

高原町に移住してすぐから、神楽そば作りなど神楽に関わってきましたが、今回取材を通して、改めて“神楽のおもしろさ”を体感できたように思います。

思わずカメラを構えたくなる魅力的な舞、そして関係者の方々の神楽に対する想いをお聞きでき、今後も何らかの形で神楽に関わりたいと改めて感じています。

高原町伝統の狭野神楽は、毎年12月第1土曜日開催です。皆さまもぜひその魅力をご体感ください!

(インタビュアー・文:北原 優美/ライター)

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