高原町民が作る高原PR映像制作ワークショップ

(BY宮崎大学地域資源創生学部田中研究室)制作高原町PR動画#1〜3

 

目 的
映像制作の経験をすることで発注側の能力開発が目的。映像制作技術の向上が目的ではない。作品の完成に加え、方法論の体験、また作り手の立場になることで見える新しい視点を獲得する。具体的には、プロの映像スタッフを「使って」、思い描く映像をどう作るかを考える。また、実際に映像を0から企画し完成させることで、町民の企画立案能力の向上も目指す。

 


 

<映像を見る前に読んでほしいコト> 

 

 

文責:田中雄之(宮崎大学地域資源創生学部講師)

 

 通常、企業がTVCMなどのプロモーション映像を作るときには、その企業の宣伝部、広告部、マーケティング部などの専門の部署があり、発注業務を行います。それを受けて広告代理店が企画をたて、制作会社が映像を作るパターンが多いです。その各々の会社は「クライアント力」「企画力」「制作力」を持って1つのゴールに向かって行きます。

 
 

 地域の自治体は、例えば道路を作るときであれば当然、広告のクライアント企業のように、しっかりとした発注業務を行います。最近地域のプロモーション映像を作る地域の自治体が増えていますが、そんな地域の自治体も扱うものが映像になると、専門家に丸投げしていることが多い気がしています。映像とかクリエイティブなことはよくわからないので、専門家にお任せする、というセリフはよく耳にします。

 

 

 それでも、ちゃんとした映像制作者を起用すれば、「いい映像」は作れてしまいます。

それが映像制作者にとっての正義だからです。その「いい映像」が「意図した効果のある映像」かどうかは別問題です。「意図した効果のある映像」を100発100中狙ってできるとは言い切れませんが、その打率を高めることはできます。博打ではないのです。その打率を決める大事な変数の1つがクライアント力だと思います。地域のプロモーションをするならば、作ることと同じくらい、クライアント力を高めることも大事だと私は考えます。その考えに基づき、今回はクライアント力アップのワークショップとして設計をしたつもりです。

 

 

 初日にDAY0として準備運動、左脳でクリエイティブを考えるトレーニングをしました。

2日目DAY1では実際左脳を使ってオリエンシートを作ってもらいました。(企画とともに)

DAY2は撮影。制作者にオリエンする時間などもありましたので実質の撮影時間は4時間ほど。

DAY3は編集。上映やレビューの時間があったので、作業時間は実際5時間ほど。

この合計4日間です。

 

 このワークショップの第1の目的はクライアント力の向上です。それは十分に達成できたと思います。それだけでこのワークショップは大成功と思います。そして、その副産物として、3つの映像作品が出来上がりました。高原の人の想いや熱量がこもったパワーのある映像になりました。そんな人たちがいること、それこそがこの町の魅力だなと感じています。

 

 

 たくさん制限があったワークショップで制作した映像ですので、作った町の皆さんも「思ったよりうまく出来たな」という嬉しい想いと「でももっと出来たかも」という苦い想いの二つを持ち帰ったと思います。

 

 映像の質や企画力ではなく、そんな町の人たちの思いや熱を感じてもらえると嬉しいです。

だって、プロの手はほとんど入っていませんから。町の人たちのチームにに加わった映像制作者は、各チームたった1人だけです。

 

1たかはるRAP 「高原町青年団協議会チーム」

 

 

2高原よりどり交流市ムービー 「高原よりどり交流市チーム」

 

 

3子供たちの声 「高原町商工会青年部チーム」

 

 

実施日:2016年10月4日、5日、11月27日、28日(合計4日間)

撮影編集協力:松崎ヒロ、手嶋悠貴、上田謙太郎
音楽協力:吉田大致
 
 

講師 田中雄之(宮崎大学地域資源創生学部講師)

1982年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社博報堂入社。退職後、2011年東京藝術大学大学院映像研究科入学。卒業後、制作プロダクションを立ち上げプロデューサー、ディレクターを兼務する独自のやり方で映画、TVCMなど様々な映像を制作。予算管理、スタッフィングも含めたトータルディレクションが信条。2016年4月から宮崎大学地域資源学部講師。